2003年5月入会
2024年9月22日昇段
大学生の時に武道や格闘技への興味から入会。仲間たちと切磋琢磨しなら大学在籍中に茶帯まで取得。社会人になり、なかなか稽古に参加できない時期がありましたがコツコツと継続。その間、家庭を持ち、仕事、家庭の合間をぬって稽古に励んできました。同世代が頑張る姿に刺激を受けて昇段を決意。二次審査の組手で再審査になりながらも、稽古を重ねる中で着実に力をつけて見事に昇段を果たしました。今後は有段者として、自らの経験をもとに後輩の良き模範としてさらに精進してもらいと思います。
私は、19歳の時に本道場に入門し空手を始めました。心身ともに強くなりたいという思い、武道・格闘技への興味や憧れから、道場を見学したのを今でも鮮明に覚えています。当時の南方道場には大学生の道場生が多く、仲間と切磋琢磨しながら稽古する日々は充実していました。
学生時代は、体力があり時間があり仲間がいて、稽古を重ねるほど上達していくのが実感できたため、この頃は空手が楽しくてしかたがない時期でした。就職してからも空手を続けてきましたが、思うように時間が作れず稽古量が大きく減り、道場に顔を出せない時期もありました。
仕事と空手を両立する難しさを感じ、昇級審査や試合等からは遠ざかり、特に目標のないまま空手を続けていました。
空手は好きで続けていましたが、稽古不足から体力の衰えを感じたり、昇段審査を受ける意欲が持てず、空手を始めた頃に持っていた向上心を失っていたように思います。
そんな私の状況を見かねてからか、先生方から、昇段を目指して頑張れと強く声をかけていただきました。また、この数年、同世代の道場生の方が相次いで黒帯を取得していくのを見て、昇段審査の受審を決意しました。
特に、私より年配で仕事と空手を両立しながら、昇段を目指している先輩方を見て、自分は、現状を言い訳にしているだけで、もっと頑張ることができるはずだと考えるようになりました。
昇段を目指して稽古を始めると、それまでは自分が足りない部分の練習ではなく好きな練習ばかりを繰り返していたことに気が付きました。苦手意識があり積極的に練習してこなかった伝統型は、基本的な形ができておらず、とても苦労しました。
得意なつもりでいた組手も、足サバキ(フットワーク)が使わず、相手との体格差や適切な間合いを考慮しないで、その場で打ち合う癖がついていました。体力に不安があるため、あまり動かずに戦うような練習をして、ますます動けなくなっていることに気が付きショックを受けました。
昇段を目指した稽古は、それまで怠けてきたことや自分の弱さと向き合う作業でもあり、楽しいだけでは有りませんでしたが、毎回の稽古で気付きがあり、改善点が見つかり、1つ1つ修正していくことで上達が実感できるようになり、向上心を持って稽古に臨むことができました。
また、先生方や道場生の方々には、型の確認やミットの相手等に多くの時間を割いて粘り強く指導していただき、改めて、周囲の方々に支えていただいていることを実感しました。一次審査では、緊張し過ぎずに自分の力を出し切ることができました。審査前は型に注力して稽古し型試合にも出場したことで、苦手意識を少し克服できたように思います。
二次審査では、組手で力み過ぎてうまく動けず、結果、再審査となってしまいました。気持ちを切り替えて体力面のトレーニングと間合い(距離)を意識した組手の稽古に取り組み、再挑戦した際には、落ち着いて自分の距離で動き続けることができました。
今回、昇段審査に合格することはできましたが、同時に多くの課題にも気が付きました。目標を持って集中して取り組むことの重要性や面白さを再認識することもできました。今後、人格的にも技量的にも黒帯に相応しい人間となれるよう向上心を持って稽古に励みたいと思います。また、これまで支えていただいた方々への感謝を忘れず、ご恩に報いることができるよう精進してまいります。