空手を始めるならNBМA極真空手

日本武道人育成会 極真会館岡山県本部

昇段レポート

内田諭(南方)

入年月日:2016.09.27(再入会)

昇段年月日:2023.12.10

中学2年生の時に入会し茶帯まで取得し後、進学のため一旦空手から離れましたが、15年ぶりに復帰。寡黙に一枚一枚薄紙を重ねるように着実に実力をつけてきました。組手審査では、体力面とメンタル面から再審査となりましたが、持ち前の粘り強さ、根気強さで課題を克服し、見事な組手を見せて合格を勝ち取りました。この経験は大きな財産と自信となったことと思います。さらに精進を積み重ねて後輩の良き模範となってもらいたいと思います。

この度は昇段を認めて頂きありがとうございます。私が空手を始めたのは中学2年の時です。当時、学校の部活に入ってみたものの自分には合わずにすぐに辞めてしまいました。翌年に両親に部活の代わりに何か始めてはどうかと言われ、単純に「強くなりたい」という理由で以前から興味が有った空手を始める事に決め入会しました。道場での稽古はとても楽しくて週3回の稽古に参加し、同年代の仲間と皆で競い合うように次々と昇級して行き高校生の時には茶帯2級になりました。しかしその後は遊びやバイト中心の生活になり空手からはしだいに遠のいていきました。ただ単にある程度の「強さ」という物に憧れていた当時の自分には茶帯で満足だったのだと思います。それからも月に1度くらい稽古に参加していましたが、卒業後は県外に進学する為に一度退会する事となりました。

進学後はそのまま県外で就職して暮らしていましたが15年ぶりに地元である岡山へUターン就職する事になりました。岡山での生活も落ち着いてきた頃、家庭を持つようになり年齢も30代半ばになったのを機に健康作りの為にいつかまたやってみたいと思っていた空手を始める決意をしました。 長いブランクの間に極真空手の道場も様々な形になりましたが、再度始めるならまた同じ道場で習いたいと思い入会の申し込みをしました。
再び空手を始め鈍った体を少しずつ鍛え、悪い生活習慣を改める事により体調も良くなり20代の頃から悩まされていた肩凝りや季節の変わり目に罹っていたひどい体調不良もなくなりました。 

時間はかかりましたが地道に昇級し、1級になった翌年の新年の稽古後に藤島先生から「今年は審査を受けなさい。」と昇段審査の受審を薦められました。それまではただなんとなく「いつかは昇段審査を受けたいな」くらいに思っていたので受審を薦められ、2級の期間が長かった自分が1級になって間もないのにもう挑戦しても良いのか?組手試合ではなかなか勝てない、型も上手くない自分で良いのか?といった心境でした。
1次審査に向けてまずは型の特訓でした。昇段という目標に向けて先生方や先輩に特訓して頂き、仕事帰りには三浜道場での自主練習を行って苦手意識のあった型も少しずつですが上達していきました。そして迎えた1次審査の結果、2次審査に進む許可は頂いたものの型は次回再確認でした。

3ヶ月後の2次審査での再確認合格を目指してさらに練習し、再確認では合格を貰えました。しかし組手の内容が良くなく再審査、気持ちが変わらないうちにと3ヶ月後の審査会でもう一度挑戦するも不合格。体力と気持ち、両面での準備不足を痛感しました。

後日、中川先生から「半年や1年かかっても良いんだよ。焦らずにしっかり準備してから挑みなさい。」とアドバイスを頂き、それからは時間がかかっても良い、コツコツと頑張って次の組手審査こそ絶対合格すると自分に言い聞かせながら1年後を目標に練習に励みました。

12月か、次の3月に審査を受けようか少し迷いがありましたが同時期に昇段審査を受ける若い後輩たちに「先輩も一緒に受けましょう。みんなで頑張りましょう!」と背中を押してもらい12月の受審を決意しました。
それからは審査に向けて自分の弱点を強化する事を意識し、帰宅後のランニング、ジャンピングスクワット、自宅や道場でのウエイトトレーニングを行って2次審査に挑みました。
組手審査では相手の動きを止める上中段への強い直突きと膝蹴りから下段蹴りへの連携を特に意識して戦い、気持ちの面では辛くなっても絶対に後ろへ引かない、とにかく気合と声を出して止めの合図が掛かるまで力を振り絞って前に出る組手に徹しました。審査後は先生方や応援の皆さんからすごく良い組手だったと言って頂き合格する事が出来ました。

30年前に入会申し込み書類に記入をする時、空手を始めるにあたっての目標を書く欄がありました。そこへ「黒帯」と書いた事を今も記憶しています。途中、自分には空手は向いてないのではないか?これくらいやればもう十分ではないか?と思う事が何度もありましたが、目標をやっと達成する事が出来ました。昇段は実力が付いてからするのではなく、昇段という高い目標に向けて努力しないと難しい事だと実感しました。ここがまた新しいスタート地点です。次の目標に向けて稽古して黒帯にふさわしい実力、人格を身に付けて行く事、自分がしてもらった様にこれから昇段を目指す仲間や後輩の力になりたいと思います。最後になりましたが、不器用な私に丁寧に指導してくださった先生方、共に稽古し応援してくださった道場生の方々、そして入会から今まで日々のサポートをしてくれた家族が居なければ昇段を達成する事は出来なかったと思います。皆様に心より御礼申し上げます。