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日本武道人育成会 極真会館岡山県本部

昇段レポート

定廣 典子(倉敷)

所属:倉敷道場
職業:主婦・会社員
入会年月日:2004年4月
主婦業と会社勤務のかたわら、週2回の稽古に参加。時間をみつけて自主トレーニングに励んでいました。最初の冬季審査で組手が再審査という結果になりましたが、前向きな努力が実り、3か月後の春季審査で昇段を果たしました。大会などのイベントでも積極的にスタッフとして参加し道場を支えてくれています。

~努力すれば夢はかなう~
普通の主婦で育児も落ち着き、自分のやりたいことを見つけようと探していた時、空手道場のチラシを見つけ、中学に入学したばかりの娘を連れて体験入門に参加し入会しました。
いざ稽古にいってみると男の人ばかり、上下関係が厳しく、怖いイメージで、場違いなところにきてしまったと思いながらも、自分に『頑張れ、頑張れ』と言い聞かせながら稽古に通っていました。続けているうちに、話しを出来る仲間もでき、先輩方の基本や型、組手は綺麗で格好よく、私もそうなりたいと思うようになり、空手の世界にのめり込むようになっていきました。自分の力を試すために、初めて試合にも出場したときは体力不足のため惨敗しました。相手も初めての試合で余裕もなく、パンチをだしながら前に出てきました。パンチだけで前に出るだけで勝ちになるのか、他の技は不要なのか日々の稽古でおこなっている受け返しは必要ないのか。…等と疑問に思うとともに、もう試合には出たくないと考えるくらい過酷な試合でした。

気持ちに少し変化が芽生えたのは、茶帯2級の審査を受ける前でした。受審の許可がもらえず、厳しい思いをしました。それまで多少の自主練習はしていましたが、練習方法が分かっていなかった為あまり上達していなかったようです。この時目が覚めた気がしました。稽古や自主トレーニングにも積極的になり、自分なりに充実した練習ができました。目的を持って稽古に励み、組手試合や型試合にもすすんで参加し、緊張感の中で、練習の成果がどれだけ出せるか自分に試練を与えました。そうして、1級審査まで頑張ることが出来ました、自分の中ではここまでが空手での目標でした。私にとって黒帯は夢のまた夢のことであり、無縁のこととして捉えていたのです。それは…

緑帯の頃、昇段審査で行われる10人連続組手を、見学する機会がありました。凄い感動で本当にこんな世界が存在するのだと興奮しました。根性がないと出来ない、過酷な修行をしてきたのだと感じました。もう少し若ければ、チャレンジしたいと思い残念だと諦めていたのです。
先生から昇段審査の話しが出たときは、『私が昇段できるのですか』と思わず聞いてみたくなりました。昇段するための組手の練習は過酷というイメージがあり、仕事や家事や色々な行事で時間が取れないと思ったのです。同じ境遇の女性である津山道場の原田さんに、昇段について聞いてみると。1年後の12月に一緒に受けようと言ってくれたのがキッカケで、昇段に対する意識が大きく変わりました。

ちょうど、この時期に昇段の組手審査の内容が、10人連続組手から、1人~3人を相手にする試合組手に変わりました。練習時間があまり取れない社会人も昇段できるようにするという配慮でした。いつになるかは分かりませんが挑戦してみようと思いました。
その為には家での練習も必要です。家のことが疎かになることも含めて期間限定で理解してもらうことができました。そして実現に向けて計画書を作成し、1年間、昇段のことだけを考えて稽古に励んでいきました。一般稽古の後の自主トレーニングは勿論、家での筋力トレーニングやランニングを増やし、足腰を鍛えるために歩くだけでもしようと決めました。伝統型では審査ぎりぎりまで、注意を受けながらも許可をもらいました。

12月の審査当日、伝統型は強い意気込みで望み、自信をもって演武ができましたが、組手は放心状態になってしまい、何もできないまま終わってしまいました。結果、型は合格だったものの組手は再審査でした。100%の力は出せたとは思っていなかったので予想はしていましたが、ショックは大きかったです。自分には昇段は早すぎたのかもしれない、教えていただいた先生方や応援したくれた家族に申し訳ないと思い稽古に行くのが嫌だったのですが、気持ちを切り替えて頑張ることにしました。

空手 倉敷 女子
再審査は組手だけなので、苦手な突きに重点をおいて稽古しました。 翌年3月の再審査当日、1試合目は、突きもほとんど出せず、本戦で負けてしまいました。このままでは、今までの練習が無駄になる、次の試合では絶対に100%の力を出し切る。突きで戦う、自分から積極的に攻めると自分に言い聞かせました。そして2試合目では自分の思ったとおりの動きができました。延長戦、そして再延長戦までになりましたが、攻撃力も最後までおちることなく、完全燃焼することができました、試合の結果も判定勝ちをもし感激しました。

結果は合格でした。諦めずに再審査を受けて本当によかったです。努力は必ず報われるということを、自ら体験することができました。昇段審査でたくさんのことを学び、感じることができました。目標を持って努力する。そして、努力すれば夢はかなうとことを教わりました。教えてくださった先生方に感謝します。道場の仲間や家族に感謝します。みんな私を支えてくれたかけがえのない大切な人たちです。夢は叶いましたがゴールはなく、課題はまだ沢山あります。目標を失わないように、これからも稽古に励みたいと思います、そして、後に続く人たちや仲間たちに、少しでものお役に立てれば幸いです。これからも宜しくお願いします。ありがとうございました。 押忍