昇段年月日:2023.10.08
四歳の時に入会~最初は楽しく稽古
私が空手を始めたのは、四歳の時で、今年で十年になります。体験のときに楽しそうと感じて始め、それから数年の間は、毎週の稽古を楽しく受けていました。しかし段々、たくさん突きや蹴りをもらう組手に、苦手意識を持つようになりました。すると、空手自体も苦手になっていき、空手に行きたくないと感じる日々が続きました。
しかし小学四年生の型試合で、四位入賞できたことで、自分は組手はできないけど、型ならできるかもしれない、と考えるようになりました。そして、その後もたくさん練習して、型試合では入賞できるようになりました。この、努力によって結果を残せるようになった経験は、私の組手への気持ちを大きく変えました。自分でも組手は努力次第で上手くなる、と思い、組手もがんばろうと考えられるようになったからです。そう考えてからは、組手の稽古も以前ほどしんどくなくなり、次第に楽しくもなりました。
順調に昇級~昇段を視野に入れて稽古
そうして、組手も型も頑張れるようになり、茶帯一級までは順調に昇級できました。しかし昇段となると、なかなか次の一歩が踏み出せず、昇段講習会や試合には参加するものの、審査のことは考えないで稽古する日々が続きました。
しかし、中学二年生になった頃、自分に年の近い先輩たちが昇段審査を受け始めました。それ以前は、黒帯を取ることはまだまだ先の話だと考えていましたが、先輩方の姿は、自分もがんばろうと思わせてくれました。それからは、何度か審査を受けようとしたものの、けがや体調不良により、当初の予定よりも一年ほど遅れて、ようやく一次審査を受けるに至りました。
そして迎えた一次審査の日、私は自分の一番を出すことができませんでした。これくらいで大丈夫だろうと、力を出し惜しみしていたのです。その時の私は、体力が足りないことが心配で、今本気を出して後で尻すぼみになったらどうしよう、と考えていました。そして、全力を出すことができないまま審査は終わり、その後多くの人に、もっと出せたんじゃないかと言われました。
昇段審査~納得できる内容で合格
そして半年後、二次審査の時、今度は一次審査の時の反省を踏まえて、最初から全力を出すことを目標にしていました。そして、初めの挨拶から自分の一番を出し、最後までよい状態のまま力を発揮することができました。一次審査の時と比べて、体力が圧倒的に改善されたわけでも、足りない部分がなくなったわけでもありませんでしたが、自分の本気を出しきれたので、満足のいく審査にできたのだと思っています。
審査を終えて、自分の技にはまだたくさんの足りないところがあると気づかされました。と同時に、足りないところがあっても、そのときの一番を出し切ることの重要性にも気づかされました。これを胸に、これからも日々努力精進していきたいと思います。
そして、最後になりましたが、今回の昇段は、優しく指導してくださった先生方、普段の稽古や審査を通して、一緒にがんばってきた仲間、そしていつも応援してくれた家族の支えがあってこそだと思っています。これからは、これまで支えてくださった全ての人への感謝を忘れずに、黒帯として自らを高めていきたいと思います。